あらすじ

若年性認知症を患った少女・日向(ひなた)は、ゆっくりと日常を忘れていく。 同級生の澪(みお)は、そんな彼女の日記を代筆することにした。 「忘れる前に、全部書こう」 そう約束して始めたノートには、学校の出来事、笑い合った放課後、通学路の風、何気ない時間が積み重ねられていく。 けれどある日、澪は気づく。 日向の書く“思い出”の中に、自分がいない――代わりに“もうひとりの澪”が現れる。 それは、彼女が失った記憶なのか、それとも新しく生まれた記憶なのか。 やがて日向は言う。 「私のこと、全部忘れていいよ。澪の中にいる私だけ残して。」 友情とは、相手の記憶を生きることだった。 ――斎宮たまきが贈る、やさしくも痛い記憶の文学。

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小説を読もう2025/10/02