あらすじ

――――― 龍は顎を大きく開く。鋭い牙と真っ赤な口腔の先に暗い胎内が続いている。飲まれる。一瞬にして。痛みもなくこの世と別れる。幸紘は驚くほど冷静にその結果を思い描いていた。  死は、救いか?  誰に言うとも無く問う幸紘の意識が、彼の内なる獣によって強制的にブラックアウトさせられる。その一瞬に、誰かが悲しくて悲しくて泣いているのを、幸紘は聞いた。―――――  ついに神様と両思いになった幸紘。ところが発情期が終わってしまった神様は淵上の営農仕事モードで忙しく、幸紘も浩三に振り回されて連日残業で、週末の夜に寄り添い合う程度でしかない状態。  そんな中、幸紘の職場の新社長が淵上神社に別れた妻の怪異を祓ってくれと頼ってくる。不義のために離婚を求めた元妻の腹の中には三年半を超えたまま生まれない子供が息づいていた。  幸紘は忙しい神様と対価がなければ動かない瀬織津媛とは離れ、コミュ障陰キャの弱点は八幡神の助けを借りて、ほぼ単身で事件の解決に走り回り、その中で淵上の女達にかけられた呪いを知る。 ※この小説は現実世界に寄せてますが設定はまるっとフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。

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