あらすじ

――――― ぱしゃん。  強く幸紘が神様へ助けを願ったとき、白い格子障子がばんっ、と吹き飛ぶ。真っ白な夜を背負い、右手の拳を腰に構えて、真っ黒な影が格子を蹴破って飛び込んできたところだった。 「そいつを、離せ」  風を切る音よりも速く拳が突き出される。拝殿の内にある空気が破裂して、残された格子障子は蔀ごと、拝殿の御扉も全部外へ弾け飛んだ。―――――  神無月。  毎年委任状だけ出して出席しなかった出雲の神議りに、今年は必ず誰かが出席するようにという神書を携えて淵上の地に神使がやってくる。  毎回八幡神が出席するため、瑞淵八幡宮が手薄になる。そこには世界の理を乱そうとする百二十年前の大戦首謀者である日河比売が封じられていた。  日河比売が社の結界から出ないように留守番を頼まれた幸紘は、神社で謎の子供と畑中という名の青年に出会う。 ※この小説は現実世界に寄せてますが設定はまるっとフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。

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