あらすじ

――――― 幸紘の金の瞳は炯々と輝いて蠱物を射貫く。その足がずず、っと一歩、前に進む。蠱物の犬はびくり、と身を震わせた。 「来るな!」  犬蠱が吠える。幸紘は怯まない。なお猛々しく毛を逆立てる金の狼を手で制し、目を反らすこと無く犬蠱を見つめ、その先へまた一歩足を進めた。 「来るなってば!」  悲痛な子犬の悲鳴が甲高く響く。肉塊が急激に膨れ上がり、暗黒の牙が幸紘に襲いかかった。―――――  日河比売から『清』の気を持つ『魂』の真実と神様が犯した罪について知ってしまった幸紘。自らの出生が背負った穢れについて思い悩み、神域から離れた仕事を請け負って結界から逃がした日河比売を八津山に探していた。  そんな折、宝山市一帯で広範囲の怪異が発生する。浩三の嘆願を受け、幸紘と神様が対処に動き出す。  生きるとは何か。強者とは、弱者とは。幸紘は事件を通して生きることの過酷さについて知ることになる。 ※この小説は現実世界に寄せてますが設定はまるっとフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。

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