あらすじ

「よし……と、ふーっ」 「お帰りですか?」 「あ、はい、どうも……」 「朝食は召し上がりましたか?」 「ええ……あ、ポテトサラダが特に美味しかったです」 「それはよかった。この町で採れた野菜でこしらえたものなんですよ」 「へえ、ははは……いやあ、安いし思ったよりも、あ、いや、最高でしたね」 「それは何よりです」 荷物を抱えて部屋を出たところで声をかけられたので少し驚いた。まあ、さすがに偶然だろう。従業員は軽く会釈すると、静かに廊下の角へ消えていった。 それにしてもラッキーだった。宿泊費は格安、追加の食事代も驚くほど安い。泊まる前は警戒していたが、結局何も怪しいことは起こらなかった。まあ今のご時世、過激な布教活動なんてそうそうできるものじゃないのだろう。 ここならまた利用してもいいかもしれない。なんて名前の宗教だったかは忘れたが、この宿泊施設を。

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