あらすじ
清玄が巻き起こした騒動から二週間。
傷が癒えた夏織は、梅仕事をしながら悶々としていた。
なぜならば、勢い余って水明に告白したものの、いまだその返事を聞けていないからだ。
どうにもすれ違っているふたり。電波塔なんて建っていない幽世での連絡手段なんて、手紙くらいなものだ。文通を初めたふたりは、ようやく会える機会を確保する。
ナナシにオシャレをしてもらった夏織は、やっと水明と会えると心躍らせていたのだが――。
「うああああああああああああっ! やめろ白蔵主、落ち着け!」
「これが落ち着いていられるか。今すぐ貸本屋を畳むんだ、東雲!」
再び、幽世に大騒動が巻き起こるのだった。
日本三大狸を巻き込んだ、新たなる貸本屋の物語が、今はじまる。