あらすじ
神話の時代が終わり、創造主から独立した人々は、学術と魔術を研鑽させつつ独自の文明を築いていた。
「治癒」を専門とする学術機関『王立アカデミー』に属しつつ、
『ハーキマー教会』にて、机上の理論とは別の方法でそれぞれ迷える子羊を癒す、『チームローレン』のメンバー達。
上流階級でありながら、破産と理不尽な親の教育に負けず、学問と魔術を修め、構造精神分析 導師教授 として名を馳せる
冷静沈着な、エミール・ローレン。
かつて彼の下で学びながらも、異才を発揮し、導師教授と並ぶ才能を手に入れた事で、意に反し道を違えることになった少女、エメ・デマレ
自身も傷を負いながらも、音楽・物語・祈りを用いた治癒活動を行う吟遊詩人。かつ、実践音楽療法士/共同体支援ヒーラー
デルフィナ・セイレーン
貴族『ランカスター家』三男でありながら、机上の学問を嫌う現場主義。
実践社会心理治癒師のアダム・ランカスター。
信頼と冗談で成り立つ二人の関係は、ある夜、酩酊したデルタの一言をきっかけに、微妙な緊張を孕む。
善意から放たれたアダムの「護りたい」という言葉。
しかしそれは、過去に“同情”や“条件付きの庇護”によって傷ついてきたデルタにとって、決して受け取れるものではなかった。
誰も悪意を持たず、誰も踏み越えるつもりはなかった。
それでも言葉だけが、確実に相手の心を刺してしまう。
(本作は、現在執筆中の長編世界観に連なる外伝短編ですが、物語は単体で完結します)