あらすじ
洋風文化が広まる大正時代。
いまだ洋風に追いつかない秩父の町で、桐島薫子は、父親と二人で『桐島駄菓子店』をやっていた。
しかし、近所にできた『ミスミ洋菓子店』に客が取られ、倒産目前。
店を立て直すため、薫子は、お菓子を作れる婿探しに東京へ飛び出していく。
辿り着いたのは、西洋と和が入り混じる『黒田彩菓茶房』。
マスター・黒田誠一の作る『彩菓』と呼ばれるお菓子には、お客さま一人ひとりの物語が込められていた。
失敗続きの転職が成功した――人生の積み重ねを綴るミルフィーユ。
眠れない時に安眠を――癒しが花咲くラベンダーケーキ。
薫子は、一瞬で誠一の彩菓と人柄に魅了された。
再興する一手の学びを確信し、薫子は黒田彩菓茶房で働き始める。
しかし、誠一はただのマスターではなく、客の悩みや問題の解決をしまくるマスターだと知る。
いくつも謎を解き明かすが、次第に華族に関わる大きな問題に発展する。
庶民・薫子の人生は大きく変わり始めていた。
大正浪漫の美味しいオムニバスミステリー!