あらすじ
舞台は魔法が権威の象徴とされる国。王族や貴族は生まれながらに鮮やかな色の髪をもち、魔法を使えることが当然とされる。
灰色の髪を持つ者は、魔法を使えない者の証とされていた。
伯爵家に生まれたルシア・アルヴェンの髪は灰色で、当然魔法も使えない。
そのせいで無能と呼ばれて両親に疎まれ、社交界でも嘲笑の的となった。
そんなルシアは、無理矢理連れて行かれた夜会で、若き貴族セドリック・ノイマンと出会う。
黒髪に紫の瞳を持ち、稀代の魔術師として名高い彼が、なぜかルシアに声をかけた。
数日後、届いたのは信じがたい知らせ――セドリックが、彼女を「魔道具として」迎え入れたいと申し出たのだ。
屈辱と戸惑いを抱えながらも、ルシアはその手を取る。
誰かに必要とされたのは、生まれて初めてだったから。
これは、道具として始まった契約が、
やがて二人の心を灯す光へと変わっていく物語、のはじまり。
全5話、約14000字です。小説家になろうにも掲載しています。