あらすじ

声が耳に届いた瞬間、胸の奥で凍り付いていた何かがさらに深く沈み込むのを感じた。 向かい側に座るドラード王子の顔はいつもよりずっと硬い。 陽光のように明るい笑顔を浮かべ、心を温めてくれたはずなのに。 「どうなさいました、ドラード様。そのような改まったお顔をされて」 気づいていた。この数ヶ月で取り巻く空気がどこか冷え切ってしまっていたことに。それでも、希望を捨てたくなくて、無理に明るく振る舞っていた。 「リレリレアが、また倒れてしまって……」 リレリレアとはドラード王子の妹君。 同じ年頃だが、幼い頃から魔力が不安定で、度々倒れてしまう病に苦しむドラード王子は妹君を誰よりも大切にしていた。 いつも私は二番目。

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小説を読もう2025/05/31