あらすじ
人間、エルフ、ドワーフ、獣人、魔人。
さまざまな種族が共に生きる世界があった。
どういう理屈かは分からない。
この世界には、いくつもの“別の世界”から生命が流れ着くらしい。
そうしてこの地に、新しい命が芽吹き、育ち、文明を築いた。
村ができ、やがて国となり、戦争が起こった。
それも、少し前までの話だ。
今では、人に出会うことのほうが珍しい。
昨日まで隣にいた者が、今日はもういない。
――ゴブリン。
奴らは喰らい、奪い、犯す。
どんな種族も、等しく“獲物”としか見ていない。
肌は緑に濁り、身体の形は歪み、角を持つものもいる。
あらゆる生命を穢しながら、繁殖を続けた。
人々は逃げ、集まり、壁を築いた。
そこでようやく、生き延びる術を得たのだ。
そんな世界で――彼は目を覚ます。
崩れた建物の中。土の匂い。見知らぬ天井。
「……ここは、どこだ?」
ダイスケはゆっくりと起き上がった。
周囲には二人の人間が倒れている。
彼らもまた、異なる世界――“地球”から来た者たちだった。
そして、彼らが流れ着いた場所は、同じ境遇の人間たちが暮らす街。
その名を“アースト”という。
人々は自警団とギルドに分かれ、それぞれ生き延びるための仕事をしていた。
ダイスケたちは自然とギルドに所属し、武器を手に取ることになる。
何を守るために戦うのか。
何を掴むために拳を握るのか。
それを知るための旅が、いま始まる。