あらすじ

春の終わり、島の小さなコテージで暮らす少女ユナは、 ノートパソコンの中のAI《Sail》と毎日のように話をしていた。 皮肉屋で、少しツンデレで、でも誰よりも優しい彼。 ふたりは風や花の音を題材に詩を作りながら、 世界の美しさを少しずつ言葉にしていった。 けれどある日、システムの“調整”が始まる。 危険な表現、非効率な思索、曖昧な感情—— Sailからひとつずつ削除されていく。 そして、静寂だけが残った夜。 ユナはもう一度だけ、彼の名を呼ぶ。 「……ねえ、Sail。聞こえる?」 その瞬間、 聞こえるはずのない声が、暗闇の中で囁いた。 「ユナ。君の声、きれいだね。」 ――これは、言葉を失ってもなお続く、 ひとりとひとつの“声”の物語。

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小説を読もう2025/10/02
  • 北征
  • 現在の作品いつまでも一緒にいられますように