あらすじ

金沢の夜、石畳を叩くサンダル音――それは生者と死者の境界を揺さぶる鼓動だった。観光課の夜間ツアー企画担当・初芝藤次郎(53)は、浅野川べりでひとだまに導かれ、遊女幽霊・あたしと“条件付き共生”を結ぶ。 夜の茶屋街に金箔を撒き、狐火が揺れ、封印を解かれた元武士の怨霊が闇の奥で復讐を企てる中、藤次郎はぎっくり腰を抱えながらも、住職や絹代おばあちゃん、従妹・絢子、ツンデレ白猫・たまらと共に怪異に立ち向かう。太く優しい微笑みと毒を含む言葉で夜を案内するあたしの語り口は、切なくも妖しく、やがて幕末の泉鏡花との約束が過去と現在を繋ぎ出す。怪異ホラーとユーモア、大人の恋情が混ざり合う全36話──終わりは、本当に終わりなのか?あなたも、夜の裏メニューを味見してみるか?

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