あらすじ
舞台は門前町の寂れかけた商店街。堀口彬(50)は、その路地裏で葬儀屋を細々と営んでいる。ある日彬の店に中学時代の恩師・本村公平(70)が終活の相談に訪れた。公平先生はどうやら生前葬を希望しているようなのだが、半年後あっけなく亡くなる。
彬の司会進行で営まれた、ごく一般的な公平の告別式。彬の同窓生でバンド仲間だった井上亘や三島健介・真弓夫妻も参列するのだが、なぜか健介は途中で帰ってしまう。
同じバンド仲間の山際慎二の居酒屋で昔話に花を咲かせる彬たち。公平が生前葬をやりたがっていたことを知ると一同も興味津々。
その夜真弓を家に送る途中、彬は夫・健介が勤めていた出版社からリストラされてうつ病になっていたことを知らされる。
後日慎二や亘からも、中年の悩みとも愚痴ともつかぬ話を聞かされる彬。公平先生に先立たれた響子を訪れた際に、恩師が果たし得なかった生前葬を、同窓会形式でできないかと企画する。真弓の実家に引きこもっている健介にもその話を持ち込むが、真弓と違い本人はあまり乗り気ではなさそう。
楽しい葬式…そのために三十五年ぶりのバンドを復活させようとする中年たち。「終活とは終わりを活かすこと、生前葬は再生の儀式」とばかりに意気を上げる。