あらすじ

地元の高校、穏林高校に通う一年生の金閣寺歩。
金閣寺はある日の昼休み、いつもの友人六人と彼の後ろ席にいたあまり親しくない女子生徒一人を加えた八人のグループ内で〝こっくりさん〟を遊んだ。

だがその後、謎の痛みに彼の体は襲われてしまう。

時間が経つに連れ、金閣寺の肌に不可解な痒みが増す。そして、掻いてもどうにも拭えない痛みが全身にまで広がるほどに症状はますます悪化していった。

5時間目の授業終わりの休み時間、運動場わきの水道付近で独り水浸しになっていた金閣寺歩は、後ろ席のクラスメイト藤乃春にばったり遭遇し、ゆっくりと近付いてきた彼女に一枚の絆創膏を渡された。
左の人差し指に巻かれた絆創膏のサービスは彼の痛みを、不思議にもご利益のある呪布でも貼り付けたかのように和らげていった。

しかし、金閣寺歩の体験した妖しく不思議なことは昨日、今日のそれだけに留まらない。
穏林高校内外でわき起こる様々な怪奇事件や、まわりゆく噂話。日常の中に潜んでいたそんな邪な存在が、藤乃春に左の人差し指に一枚の絆創膏を巻かれたあの時から、彼、金閣寺歩にも徐々に徐々に視える、感じられるようになってしまった。

学校中に流行るこっくりさんに、制服のボタンを手渡す謎の美学生、ボーダーマン信仰の謎、笑い転げる達磨に、絶対に中を覗いてはいけない古い壺────

次から次へと彼、いや彼の友人に至るまでが厄介で不可解な事件に巻き込まれてゆく。
それはまるで今までその存在すら感じられなかった邪なる化物やいわくつきの物品が、彼らの日常の隙間に不吉にうごめく影を差し、まるで馴染もうとするように……。

藤乃春と金閣寺歩、妖しい魅力をもつ少女ととりわけ何ももたない普通の男、二人を中心に繰り広げられる穏林高校怪奇譚。

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アルファポリス
アルファポリス2025/08/06
  • 現在の作品穏林高校 怪奇譚