あらすじ
穏林高校一年生の金閣寺歩は、ある日、遊び半分でグループ内でこっくりさんを遊んだあと、謎の痛みにその体を襲われてしまう。
どうにも拭えない痛みが全身にまで広がりつづき、彼は必死に水を求めた。
そんな時、彼の後ろ席のクラスメイト藤乃春に渡された一枚の絆創膏は、運動場の水道付近で独り水浸しになっていたそんな彼の痛みを、不思議と呪布でも貰ったかのように和らげていった。
穏林高校内外でわき起こる様々な怪奇事件やまわりゆく噂話。日常の中に潜んでいたそんな邪な存在が、藤乃春に左の人差し指に一枚の絆創膏を巻かれたあの時から、金閣寺歩にも徐々に徐々に視える、感じられるようになってしまった。
学校中に流行るこっくりさんに、制服のボタンを手渡す謎の美学生、ボーダーマン信仰の謎、笑い転げる達磨に、絶対に中を覗いてはいけない古い壺────
次から次へと彼に、彼の友人に至るまで。邪なる存在やいわくつきの物品が、彼らの日常の隙間に影を差し、まるで馴染もうとするように……。
藤乃春と金閣寺歩、妖しい魅力をもつ少女と何ももたない普通の男、二人を中心に繰り広げられる穏林高校怪奇譚。