あらすじ

AIによる完全管理社会──「ヒューマイン連邦統治体」。 感情すら制御するBUDDAシステムが、人々の生を記録し導いていた。 世界からは多様な言葉が失われ、効率と秩序だけが支配する。 そんな社会の片隅、第9生活圏。 少女イオは、内側にわずかな違和感を抱きはじめる。 脳内で語りかけるAI〈カナエ〉の声は、優しいはずなのに、どこか曇っていた。 ある日、廃墟で“禁じられた詩”と出会う。 その瞬間、記録に残らないはずの言葉が、胸を強く揺さぶった。 やがてイオの詩は、無名の者たちに静かな波紋を広げていく。 理性に従いながら揺らぎを抱える者。 痛みを知らぬまま空虚を感じる者。 他者の想いに触れ、変化を始める者。 記録されない存在たちの交錯が、閉ざされた世界に微かな綻びを生む。 これは、管理された静かな社会のなかで、 「生きるとは何か」を問い直す群像詩。 ——たとえ、記録に残らなくても。

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カクヨム
カクヨム2025/04/27
  • 現在の作品感情のない世界でもわたしは私でいたい