あらすじ

八年前の夏、京都の名門大学・南洛大学で、ある青年が姿を消した。 彼の名は香月慧(かづき けい)。ホラー・オカルト愛好会に入会して間もない新入生であり、歓迎イベントとして行われた“肝試し”の最中に、サークルの一行とともに訪れた洞窟──通称「鬼ノ淵(おにのふち)」で、地底湖に泳ぎ出たまま戻らなかった。 京都の探偵・真神怜司のもとに、大学生の香月雫という女性が訪れる。依頼内容は、八年前に行方不明となった“兄”・慧の行方を探してほしいというものだった。 慧は名門・南洛大学の学生で、オカルト愛好会に所属していた。失踪当日、サークルの肝試しで訪れたのは、京都郊外の洞窟「哭ノ窟(なぐさのいわや)」。内部には“鬼の淵”と呼ばれる地底湖があり、慧はその湖に入り、二度と戻らなかったという。 怜司は現地を訪れ、調査を開始。彼の友人・道暁とともに地底湖を探索する中、彼はこの場所に赤子の間引き伝承や、霊的な異常が絡んでいると直感する。しかし“慧の霊”は感じ取れず、ただただ不穏な闇だけが残された。 その後、雫が独自調査で突き止めた“8年前の旧サークル幹部4名”の名前をもとに、怜司は裁判記録や官報を調べはじめる。そして驚くべき事実が判明する――その4人は、かつてサークル内で起きた“とある事件”で訴えられていたのだった。 だが、最も不可解だったのは、裁判資料のなかに“黒塗りされた代表者の名前”があったこと。民事事件での黒塗りは極めて異例。雫が当時の代表の名を知らされていなかったことも、不可解さに拍車をかける。 怜司は確信する。 この“黒塗りされた代表”こそ、香月慧の失踪に関わる最重要人物であり、真相の鍵を握っている――と。 物語は、地底湖の呪いか、それとも人為的な犯罪か。名門大学を舞台にした、闇と謎に包まれた失踪事件の真相が、ゆっくりと姿を現し始める。

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カクヨム
カクヨム2025/07/28
  • 現在の作品ミステリーホラー『名門大学生 地底湖失踪事件――水底に眠る声』