あらすじ
目が覚めれば、そこは終戦一年前の日本だった。
近藤和葉、高校三年生。進路に向き合う初夏。
和葉は幼少の頃より自己主張出来ない性格で将来のことすら話せず、親が決めた大学を進学先と決める。そんな自分に嫌気をさしつつ自己肯定感が低い和葉は、親の意に背くことも自分で将来を決めるのも怖く、現状を変えようとしない。
そんな和葉の心の拠り所は、好きな小説家である昭和初期の文豪、菅原平成の作品を読むことだった。
黄昏時、読書をしながらうたた寝していた和葉は金色の光に包まれる。
目が覚めると見知らぬ一室の布団で眠っており、目の前には見知らぬ男性。着物にモンペ、聞き慣れない関西弁。
状況的に誘拐されたと思い家から逃げ出した和葉が目にしたのは、見知らぬ田舎町の風景だった。
追いかけてきた男性の話から、終戦一年前の日本にタイムスリップをしてしまったと悟った和葉はショックで倒れてしまう。
そんな和葉を都会から逃げてきたと思った男性、立花大志。行く場所がない和葉に下宿を提案し、共に共同生活を送ることになる。
一年の生活を送る中で信頼関係が出来るが、二人を割くのは戦争だった。