あらすじ

高木柊には未来を見通す力があった。  それは特別便利なわけでもなく、運命というものに自分の未来が勝手に決められるような非情な能力だった。  そんな能力を激しい頭痛が起きるという、副作用もありながら最初に見えた幸せな未来に想いを馳せた。  特別な日常を送るわけではない。ただ普通の幸せを送って最期を迎える自分の人生で、そこまで追体験して得たその身体に見合わぬ知識で、後悔なく生きよう。そう思って人助けをしていた。  しかし他人の人生に関われば関わる程に自分の人生が歪む事を知り、それでも後悔したクラスメイトのいじめを、死に至る事になるその悲劇を止めた。  でも、他人の悲劇は止められても、自分の人生が悲劇に変わってしまう。  それからは絶望し、誰とも関わらず、ただひたすらに不器用な人間に堕ちていってしまったが、そこに一人の男の子が現れた。  突然、断片的な記憶と共に現れた一つ下の後輩。  その後輩、春野ケイに出会った瞬間から話しかけられる高木柊。  しつこい程に絡まれる中、春野ケイからの自分への思いやりに、彼が放つ独特な魅力に惹かれていく。  一緒に昼休みを過ごしたり、カフェに誘われて二人で楽しんだり。  夏休みまで交流は続いて、高木柊は少しづつ、どんどん本来の明るさ、自分らしさを取り戻していくが、自分の家に誘った高木柊は春野ケイが倒れている姿を発見してしまう。  病院に入院して経過観察中の面会で春野ケイは自分が死ぬ事を確実に明かした。  他人の人生が変われば、未来は変わるはずと学校で散々に暴れるが、何も変わることはなく、病院で再び出会った春野ケイは、高木柊の前で、突然帰らぬ人になってしまった。  高木柊は、受け入れられない現実の中、春野ケイの母親に呼ばれ、彼の自室に足を踏み入れる。  そこには彼の秘密が記された日記が書かれていて、同時に高木柊を鼓舞する事も書かれていて。  最後の走り書きを見て高木柊は、彼の想いを胸に再び立ち上がる事を決心する。

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カクヨム
カクヨム2025/01/31
  • 現在の作品わたしは知っている、君の最期を。