あらすじ
林京子は、おんぼろ校舎のフローリングに蹴躓き、その場にいた氏家杏珠と「漫画的シチュエ―ション」でファーストキスをしてしまった。「事故」と言って笑って去っていった杏珠は、超有名な「早退遅刻魔」だが、テストでは常に全教科満点のぶっちぎりの一位だ。どうやりゃ常勝でいられるのか全く分からないやつだった。「学校なんかどうでもいい!」と、単位を取るためだけにしか来ない杏珠は、クラスでは「異星人」扱いだ。そんな彼とファーストキスをした京子は、だんだんと杏珠の心へと入り込み始めるが、杏珠は、一週間で記憶を失い続ける従妹の「伊莉亜」を溺愛し、狂犬になって彼女を守っていた。記憶を失う伊莉亜は「いつかの今日」にやったことを繰り返すだけの世界で生きていた。京子を拒否しつつも、だんだんと心を開いていく杏珠。おもちゃ箱をひっくり返したように華やかなきらめきを放ち、滑った会話を繰り広げる同級生とも関わるようになっていった。やがて伊莉亜を含めた三人の生活が始まる。京子が加わることで、杏珠と伊莉亜は、「新しい今日」を体験していくようになってゆくが……。