あらすじ
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クノアール王国には、王国を守護するに必要な力を宿す、二人の人物がいた。一人は王国王子、もう一人は聖女だ。この二人が互いに愛をはぐくみ、もって王国の守護のために尽力してきたからこそ、これまで王国は平和を保つことができた。
…そんな平和な日々が今、終わりを迎えようとしていた。
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――ブレイ王子視点――
「やれやれ、またレリアからの手紙か…」
いくら自身が聖女だからとはいえ、彼女は本来平民の位に位置する女だ。それを自身には力があることを良い事に、こうしてしつこく私の元へ恋文を送ってくる。
「また彼女でございますか。いい加減にしてほしいものですなぁ。身分をわきまえない女ほど、滑稽なものはございません」
私の忠実なる臣下たるルインが、そう言葉を発し私に同調の意を示してくれる。この男はいかなる時においても私の言葉を否定することなく、常に私の味方でいてくれる。これほど信頼できる人間は他にはいない。
「それで、彼女はなんと言っているのですか?性懲りもなく、一日も早くお会いしたいという内容ですか?」
彼の言葉に導かれるままに、私は手に持った手紙の内容に目を通す。
「…ああ、どうやらそのようだ。…まったく…こっちは王国の王子だぞ?いくら婚約を確約されている立場にあるとはいえ、その図々しい態度はどうにかならないものかねぇ…」
「まったくでございますなぁ」
二人してはぁとため息をついたその時、ある一つのアイディアが脳裏にふっと浮かんだ。