あらすじ
「エルナ、次の日曜日はパーティーをしないか?もちろん二人でだ」
目を輝かせながらそう誘いの言葉を発するのは、一帯の権力者であるリンル。エルナというのは彼と同じ場所に生まれ、同じ環境で育った幼馴染だ。
「そうしましょう!また誘ってくれるなんて嬉しいわ!」
そう、彼は何度も何度もエルナを口説いてはこうして行動を共にしていた。そんなリンルに対し、エルナは少し声のトーンを落として言葉を返す。
「…それで、大丈夫なの?あなたの婚約者様がなにかやってくるとかはないのよね?」
そう、リンルはシェアレという女性と婚約関係にあった。しかしかりそめの婚約であったがゆえに彼女との関係などすっかりどうでもよくなってしまった彼は、かねてから心を奪われていたエルナを誘いにかかったのだ。そしてそんな実情を知るエルナは、シェアレからの復讐のようなものを気にしていた。
そんな彼女の言葉に、リンルは笑って言葉を返した。
「気にするな。あいつは華奢で気も弱くて、思ったところでなにも行動に移せやしないだろう。むしろ少し脅しておけば何もせずに僕のもとにとどまる便利な存在だから、むしろいてくれないと困るな(笑)」
そう笑い飛ばす彼の言葉を聞き、エルナもまた余裕の表情を浮かべた。
…しかし気づいてはいなかった。この時すでにシェアレはリンルの裏をかく行動に出ていたことに…
――――