あらすじ

「婚約破棄、ですか…?私がなにかロンド様のご機嫌を損ねてしまうようなことをなにか…」

「機嫌を損ねる?…はぁ、そんな程度に見られているのか、僕は…いいかい?僕には時間がないんだ。この辺りに住むあらゆる女性が僕との婚約を望んでいる。僕はそれらを断って、君との婚約を選んだ。まずはその点を忘れないでもらいたいな」

 選んだって、私にはなんら選択権なんて与えられなかった。それを感謝しろだなんて、おしつけがましいにもほどがある。

「繰り返すが、僕には時間がないんだよ。その貴重な時間を君にさいてやっているのに、君の体たらくときたらなんだ?全く僕の言う通りにできず、出来も悪い。…こんな事じゃなんら当初の目的など達することはできない」

「…当初の目的?」

「…まあとにかく、君との関係はもうここまでにする。これから先何をしようとも好きにすればいい」

「…」

 これから先何をしようとも、好きにすればいい。確かにこの人はそう言った。ならば言われた通り、好きにさせてもらう事にする。

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