あらすじ
シェリアとルロンは婚約関係にある二人だった。しかしその関係が面白くない人物が身近に一人、存在していた…
「ゲホッゲホッ…ご、ごめんなさいルロン様…お姉様の婚約相手のあなたに、ここまでしていただいて…」
「気にする必要は何もないよ、リーフェス。君もまた僕にとって大切な人物の一人なんだ。体が弱いというのなら、僕も君をサポートさせてもらうよ」
いかにもか弱い雰囲気を醸し出しているのは、シェリアの妹であるリーフェスだ。しかし彼女の病弱は真実ではなく、周囲の人々を同乗させて自分に都合のいいように事を運ぶための嘘であった。しかし抜け目なくその演技を行う彼女の前に、誰もその嘘を見抜くことなどできないのだった。
彼女は姉であるシェリアとルロンの婚約を面白いとは思っておらず、むしろその婚約を横取りしようと画策していた。そんな彼女の様子にシェリアは気づいていたものの、あえて行動に移すことはせず見守ることを選んだ。
――1か月前――
「私が体が弱い振りをすれば、誰もが私に優しくしてくれて同情してくれるんだもの。こんなおいしい役目を降りるつもりはないから」
本性を現したリーフェスが言葉を交わしているのは、彼女の姉であるシェリア。
「そう…まぁあなたがそれでいいのなら別に私は止めはしないけれど…」
妹の姿に呆れた様子で言葉を返すシェリアを見て、リーフェスは負け惜しみだと思ったらしく、その後もねちねちとした言葉を投げかけ続けた。ゆえに彼女の病弱が嘘であると知っているのは、本性を知るシェリアのみなのだった。
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