あらすじ
グノレー卿は自身の幼馴染であるフィーアを偏愛し、そのまま婚約関係を結び付けるものだろうと考えられていた。しかしある日突然、その彼女が姿を消してしまったのだった。
その原因が間違いなくグノレーにあると考えた周囲の人間は、彼をおとなしくさせるために迅速な婚約を進め、その話に乗った彼が婚約相手として見込んだのが、ユリアであった。
しかし半ば政略的な婚約であったため、ユリアに対するあたりは強かった。
「これくらいすぐにやってもらわないと困るんだがなぁ…」
「も、申し訳ありません旦那様…」
「これができないだけでなく、君は僕の気を心地よく満足させることもできていないじゃないか。せめてどちらかはできてもらわないと、今後の関係についても考え直さないといけなくなるなぁ…」
「…」
半ば脅しのようなその言葉の前に、ユリアも静かに飲み込むほかなかった。そしてこのような会話日常的に繰り返されていて、終わりを迎えるような様子は全くなかった。
そんな日の中にあって、ある知らせがもたらされた。
「なに!?フィーアが見つかっただって!!??」