あらすじ
「ここにセリーナが来るというのは本当なんでしょうか?」
「ああ、僕がそのように手配した。君もうれしいだろう?華ある義妹である彼女と共に生活を送ることができるんだから」
妹に傾倒する兄ここにあり、と言わんばかりの勢いでそう言葉を口にする彼。
「以前にもお伝えいたしましたが、それは実現しませんよ。彼女がここに来るというのなら、私はここを出て行くつもりですので」
「くすくす。…前にも似たようなことを聞いた気がしたが、結局は僕の気が彼女に向くことを恐れての嫉妬なんだろう?そういうかわいい部分があるところはもう分かったから、おとなしく気持ちに正直になったらどうなんだ。本当は彼女と共に自分もかわいがってほしいというのが正直なところなのだろう?」
以前に行ったのは全く別の一件なのだけれど、この人には全くその意識はないらしい。…どおりでこんなにも余裕な表情を浮かべているわけだ。きっと私の言葉だってなんら本気になんてしていなくて、結局は口だけであろうという腹積もりなのだろう。