あらすじ

「ユリナ、はやく準備しろと言っておいたよな?…なんだなんだ?何か言いたいことがあるなら言ったらいいじゃないか。聞いてやるぞ」

 そう高圧的に私に言葉を発するのは、私の婚約者であるクヴァン様。

「いえ…私は何も…おっしゃる通りにさせていただきますので…」

 …これでいいんだ。私が我慢すれば、それで済むだけの話。

「くっくっく。素直でよろしい。君が自らやりたいというのだから、仕方がないな」

 …何も自由に決めてなどいないのだけれど、あくまで彼からすれば私に自由に決めさせたつもりらしい。

「…私に決めさせていただいて、ありがとうございます」

 これも我慢すればいい…私が我慢すればそれで…

「そうだろうそうだろう。私は優しいからな。…ああ、そうそう。明日私は社交会に出て行くから、その準備もしておいてくれ。…いや、嫌なら別にしなくてもいいが…どうだ?」

 …私が、我慢すれば…

「喜んでやらせていただきます…ありがとうございます」

――――
 
 そんな生活を送っていた中、ある出来事が起こった。

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