あらすじ

「ファナ、君はレイリアのお姉さんなんだから、少しは思いやりをもったらどうなんだ…?レイリアは昔から病弱で、きっと誰よりも自分自身がつらい思いをしているに違いないんだ。…そういう時に姉である君が誰よりも先に手を差し伸べるのが、当然ではないか?」

 お父様は随分とレイリアにご執心な様子だ…それも無理はない。愛しの再婚相手である女性の可愛い可愛い連れ後なのだ。私なんかよりも愛らしくて仕方がないのだろう。

「…ごめんなさい、お父様…」

 そんなお父様に付け入り、すっかり自身の味方にしてしまったレイリア。決して体は病弱なんかじゃないだろうに病弱を装い、事あるごとにお父様に泣きついている様子…今回も一方的な向こうからの嫌がらせであったのに、最終的にはこうして私が叱られることになる…

「…それじゃあ私はレイリアと約束があるから、後の事はよろしく頼む」

 私にそう言葉を発する時のお父様の表情は、愛人にでも会いに行くときの男性のそれであった。

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 お父様はとっくに出かけてしまい、私だけがここに残された。…私が自室からデッキへと歩みを進めていた、その時の事…

 ドンッ!!!!!

 階段を降りようとしていた時、何者かに背中を押された…私は力に逆らう事ができず、重力に導かれるままに階段を転がり落ちる。…その瞬間目に入った人物は、ここにはいないはずのレイリアであった…

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