あらすじ
「ミゼットから聞いたよフェアリス。また彼女に嫌がらせをしているらしいじゃないか。それも僕がいない時を見計らって行っていると。…僕の愛するロゼナをいじめるという事は、婚約者である僕を冒とくしたことに等しい。君はきちんとそれを理解しているんだろうね?」
自身の妹であるミゼットを溺愛することで知られているグリアート。そんな大切な妹を私がいじめたのだと主張する。
「それは誤解です…!むしろいじめられているのは私の方です!グリアート様の妹であるということを良い事になんでも私に無理難題を突き付けてきては、それが受け入れられないのなら私の立場を追い落とすと何度も何度も…」
彼女にとって私の存在が邪魔な事は理解できる。なんでも自分の言いなりになる存在の兄が、そうではなくなってしまう危険性があるからだ。彼が自分に偏愛していることはもちろん彼女も心得ていることで、そんな便利な力を失いたいはずがないのだから。
「はぁ…そんなでたらめを並べるような婚約者には、もう用はないな…どうだろう、悪い事は言わないからここから出て行ってくれないか?もちろん婚約関係も取り消しだ。君にはほとほと愛想が尽きてしまったよ。ミゼットの理解者として彼女の支えになってくれるかと思っていれば、まさか正反対の事をやってくれるとは」
彼にとって私の存在価値もまた、妹のためだという。そんな場所に居続ける理由など、私の方にもなかった。
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