あらすじ
――――
「婚約破棄ですか…私もそれ自体には反対は致しませんが、きちんとフォーマットを意識されていますか?」
「…は、は?」
彼からしてみれば突然告げたつもりの婚約破棄。しかし私はその情報を事前につかんでいて、この日のために準備をしていたのだ。…私が言葉を返したことに驚きが勝り、彼は言葉を発せないでいた。
「王国憲法によれば、事前通告なしの婚約破棄を行う場合は、相手方の辞退申し出が無い限り自身が有する有価証券を含む財産の3分の2を相手に譲渡することとなっていますが、すでに分割はお済みですか?」
「な、なんで…なんでそのことを…」
気づかれていないとたかをくくっていたのか、何ら対策を講じてはいなかったらしい。…今までこんな男と婚約関係にあっただなんて、自分の過去を呪うばかりだ。
「それでは私はルールに則り、あなたが宣告した婚約破棄を受け入れます。それにともない、資産の譲渡の辞退は致しません。私からは以上です」
「ぐぬぬ…」