あらすじ
相羽 倫(あいば りん)は、18歳のオメガ少年だ。
両親を相次いで亡くし、悲しみに暮れて雨に濡れた墓石の前に膝をついていた。
そのはずだったが、気が付くと温かなそよ風の吹く場所にいる。
しかも、冬だった季節が春に代わっているだけでなく、見知らぬ人間が次から次へと現れるのだ。
奇妙なことに、彼らは姓を持たずに名だけで暮らしている。
姓は、上級国民にしか与えられていない、この世界。
知らずに姓名を名乗った彼は、没落貴族の御曹司と決めつけられてしまう。
ハーブガーデンで働くことになった倫は、園長・和生(かずお)に世話になる。
和生と共に、領主へ挨拶に向かう倫。
北白川 怜士(きたしらかわ れいじ)と名乗るそのアルファ男性に、倫にある記憶を呼び覚ます。
(北白川 怜士、って。僕が大好きだった本の、登場人物だ!)
僕、もしかして、本の中に迷い込んじゃったの!?
怜士と倫、二人の軌道が交わり、不思議な物語が始まる……。