あらすじ

「イーリア、君がここに姿を現し、私の婚約者となって早3か月。…何か言うべきことがあるのではないか?」

 アクテウス王国王子であり、私の婚約者であるマクシミル様が、大広間に響き渡るような声で私にそう疑問を投げかける。

「い、いえ…特に何も…」

 王子の周辺には、王国軍の関係者や王国党の関係者が鎮座している。…誰の目にも明らかだ。この場において私は
、何らかの問題を追及される。

「そうか、分からないか。…まぁ、私は優しいからな。分からないというのなら、一から丁寧に教えてやろうではないか」

 王子が横に座る側近に発言を促す。

「では私から。イーリア、あなたは水の聖女と言う立場におぼれ、なんら王国に正の寄与をもたらしていません。それどころか、王子の婚約者という立場を鼻にかけ、周囲の人々を見下したような行動をしている始末」

「わ、わたしはそんなこと」

「そんな形だけの聖女に、王子の婚約者と言う立場はふさわしくありません。これは私だけでなく、王子を含めた、ここにいる者すべての意見です」

 …彼の発言を聞いて周囲の人々を見回す。…どいつもこいつも私から目をそらし、知らん顔を決め込んでいる…ここに私の味方などいないという事に、私はようやく気付いたのだった。

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