あらすじ
「あんな姉なんて、ここに居場所はないでしょう?それなのにどうしてここに居座れるのか、理解に苦しむわ…」
「まあまあエリッサ様、そうイライラされなくても…」
使用人に愚痴を吐くとは、相当感情を抑えておられるご様子。…姉であるフェアリス様に妹であるエリッサ様が噛みつくことなんて、日常茶飯事ではあるのだけれども、今日は普段よりも一段とご立腹な様子だ。
「大体、年上であるなら何に関しても妹である私に気を遣うのが筋ではないの?それも分からないだなんて、本当に骨の芯まで能無しなんだから…」
これ以上私がここにいたら、さらに怒りを爆発させてしまうかもしれない。私が黙って聞いているから、勢いを落とすことなく話し続けるからだ。
「…それでは、お二人で直接お話になられてはいかがですか?これまでのうっ憤を、お二人で直接言い合うのです。エリッサ様に筋があるのなら、フェリアス様はただただたじろぐほかなくなることと思いますよ?いかがでしょうか?」
その場の思い付きで適当に提案したものだったものの、意外にもエリッサ様にはこの案が刺さったらしい。
「それもそうね…いままで我慢してきてあげたんだから、この際一気に現実を教えてあげるのもいいかもしれないわね。分かったわ、手配して頂戴」
「かしこまりました」
これが、勢いのある状態であったエリッサ様の最後の姿となった。なぜならば…