あらすじ
「君の役目はもう終わった、ラナー。後は後継者であるレベッカにすべて任せるといい」
アイザ公爵様は冷たい口調でそう言うと、彼が後継者というレベッカとの今後の約束に胸を高ぶらせる。
「…つまりは追放という事ですか?それは私よりも都合のいい相手が見つかったための理不尽な」「うるさいな」
私の抗議に対して、不機嫌を丸出しにしたような口調で公爵様は言葉を遮った。
「もう決まった事なんだ。それを理不尽だのなんだのと言ったところで、現実は変わりはしないんだ。だったら潔く、静かにここから出て行くのが大人なんじゃないのか?」
大人なら、こんな自分勝手で理不尽な行為はどうなのだろうか、と思わずにはいられない。けれどここで私が何を言ったところで、この決まりは変わらないのだろう。いや、別に変えたいわけではないけれど。
「分かりました。しかし私を追放してしまうと後から後悔するかもしれませんが、本当にそれでいいのですね?」
私の言葉を本気にしなかったのだろう、公爵様はおなかに手を当てて笑い始めた。
「はっはっは!そんなことを言ったところで私の気を変えられると思うのか?君のどこかに私を後悔させられるほどの魅力があるとでも??」
なにも気づけていないこの人に、あえて教えるまでもないだろう。その時がくれば、嫌でも分かるのだろうから。
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