あらすじ
「エファ、君との婚約はもう終わりにすることに決めた」
「!?」
これまでさんざん好き勝手に行ってきたかと思えば、さらなる自分勝手な話。
「ど、どういうことですか?」
「ティアラと話をしたんだ。婚約相手として、君は僕に相応しくないと彼女は言っていた。僕は彼女の事を心の底から信頼している。そんな彼女が、君ではだめだと言ったんだ。それ以上の理由がいるかい?」
これまで異様に妹の所へ心酔していたのは、向こうの方に原因があったらしい。彼女はこの婚約を破棄するべく、兄に付け込んでその感情を利用していたのだろう。
「話はそれだけだ」
――――
しかしエファは、婚約破棄を受け入れる前にその姿を消すという選択を取った。最初こそそんな行動に意味などないと男爵兄妹は考えていたものの、彼女がこれまでにこなしていた仕事の量を痛感し、次第に彼女なしでは現在の男爵位の維持すら難しいという事に気づいた。そのために彼女を呼び戻すべくいろいろな行動を考えたものの、結局どれも実を結ぶことはなく次第に追い詰められていった…