あらすじ
「ど、どういうことでしょうか…?」
王室に呼び出された私は、直々に王子に言葉を求めた。
「何度も言っているだろう…君との婚約はやめることにした」
「…」
いくら説明を求めても、王子はそれ以上何も言わなかった。私の王子に対する努力が報われることはなく、そのまま私は王宮を追放されたのだった。
――――
それからしばらくして、知らせがもたらされた。…と言っても私個人への物ではなく、王国民全員に対する知らせだ。
「王子が婚約…相手は…聖女である…エルメア…!!」
その特報紙を握りしめたまま、私は打ちのめされたような感覚に襲われた。…エルメアはかねてからの私の親友。ともに聖女である者同士、苦労や喜びをわかちあってきた人物だ。…そうだ、王子との婚約が決まった時も、彼女は喜んでくれていた…それなのに、一体どうして…?