あらすじ
「…そんなに僕の事が信じられないのなら、もういっそのこと婚約など破棄してしまったっていいんだぞ?よく考えた方が良い。せっかく僕のような男と婚約を果たせたというのに、それをみすみす棒に振ってしまうようなことをするほど君は愚かではないのだろう?だったら僕を信じてついてくる他ないのじゃないのかな?」
あくまで自らが正しいと主張する彼。立場の違いを利用してその力を振りかざす姿は、醜いというほかなかった。しかしこれにユリアは屈しなかった。彼の脅しに真っ向から立ち向かったのだった。
「そうですか、それなら私はそうさせていただきます。後で後悔してももう聞きませんからね?」
まさかそのままの意味で取られるとは思ってもいなかった彼。なんらためらいをもたない彼女の前に、驚きを隠せない。
「お、おいおい…じょ、冗談を本気にされてもつまらないな…」
しかしどんな言葉ももう遅い。決意を固めた彼女はそのまま、文字通り婚約破棄の名のもとに家出したのだった。
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