あらすじ
「…くすくす…お姉様、もう逃げられませんよ?婚約はもう決まってしまったのですから、今更取り消すことなどできません。…これからもせいぜい私を楽しませてくださいませ?」
――家出、出会い――
逃げるなら今しかない。私は本能的にそう感じ取った。婚約者であるルーブリック様の所へ行った後では、それこそ逃げるすべがなくなってしまう。…チャンスは今意外にはない。
家を飛び出し途方に暮れていた私であったものの、想像もしていなかった人物に助けられることとなった。その人物は王家の側近を務める人物で、偶然にも付近を散歩していたところ、家を出て無心に走る私に遭遇したというのだ。私は彼にこれまでの全てを話し、彼は即座に私のために動いてくれると約束してくれた。