あらすじ
私、ローザムンデの二十六歳の誕生日。祝杯を干した瞬間、体が縮んだ。
親族の目の色が変わる。叔父は財務の鍵を、叔母は宝石箱を、従兄は公爵の椅子を見た。
この中に、呪いの依頼人がいる。
〈鉄の女公爵〉と呼ばれた私は、一秒で決めた。
「……おじちゃま、だあれ?」
心まで五歳になったと信じた親族は、こぞって子守りを名乗り出る。子守りになれば、アイゼンフェルス公爵家の金は思いのまま。
ところが王命で後見人に来たのは、宿敵の冷血宰相ジークバルトだった。
「閣下。紅茶に砂糖を三つ入れる五歳児はおりません」
会って五分で見抜かれた。
宿敵と手を組み、ぬいぐるみを抱えて晩餐に出る。大人たちは、子供の前では何でもしゃべる。
今夜も、天使の笑顔で一人ずつ。