あらすじ
「明日からも、変わらぬ日常を過ごしましょう」
日曜日の夕方。防災無線の不気味なアナウンスを合図に、この町では「誰も抜け出せない1週間」が繰り返されていた。
ループの度に、クラスメイトが一人ずつ世界から消去されていく。スマホの連絡先からも、周囲の人々の記憶からも「最初からいなかったこと」として。
女子高生の夏目詩織は、自分の持つ「ポラロイド写真」と「手書きの交換日記」というアナログな記録だけが、世界の改ざんを免れることに気づく。そして、水曜日に流れる不自然な放送が「次に消える人物」を示す暗号であると突き止める。
しかし、ある日突然、世界から親友の「星野明里」が消滅してしまった。
暗号を解読し、詩織は絶望する。本来のターゲットは「詩織」自身だったのだ。明里はその事実に気づき、放送室のシステムをハッキングして自らを身代わりにしていた。
誰も明里を覚えていない世界。詩織の手元にある交換日記には、不自然な空白と、彼女からの最期のメッセージが残されていた。
『私が身代わりになったことに気づいて、逃げて』
なぜ、時間が巻き戻り続けるのか。
彼女の切なすぎる嘘に気づいた時、詩織は究極の選択を迫られる。
明里の犠牲を受け入れてループを終わらせるか。自分が犠牲になり、明里のいる明日を取り戻すか——。
デジタルが嘘をつき、アナログが真実を語る。
切なくも苦しい、タイムリープ・ミステリー。