あらすじ

六月の雨と、色を失っていく世界。 幼馴染の白洲結衣の姿が、ある日突然、周囲の人間に見えなくなった。 教師も、家族も、友人たちも――世界という巨大なシステムは、彼女を「最初からいなかったもの」として書き換え、記憶と記録から消去(デリート)していく。 誰もが彼女を忘れていく中、主人公・秋月陽介だけは彼女の姿を知覚できた。 しかし、彼女を繋ぎ止めるための代償はあまりに重かった。 彼女を「観測」し続けるたび、陽介の脳は焼き切れ、大切な記憶が泥のように溶け落ちていく。 「忘れない」という呪いのような誓いを果たすため、陽介は自らを傷つけ、血を流し、人間であることを捨てていく。 世界という理(システム)に逆らい、忘却の淵で抗う二人の結末とは――。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/10/15
  • 現在の作品世界が君を忘れていくから、僕は自分の記憶と腕を削って唯一の「観測者」になった