あらすじ

「エレノーラ! お前との婚約を破棄する!」 王宮の舞踏会で、王子グラシエルは大勢の貴族たちを前にそう宣言した。 婚約者であるエレノーラが、自分の行動に口を出し、愛する女性にまで嫌がらせをしたというのだ。 しかし、エレノーラは泣き叫ぶことも、必死に弁解することもなかった。 「承知いたしました。今までありがとうございました、殿下」 あまりにもあっさりと婚約破棄を受け入れられ、王子は困惑する。 だが、彼は知らなかった。 そもそもこの婚約は、彼の両親が頭を下げて頼み込んだことで成立したものだったのだ。 傲慢で、自分の非を認めず、他人を思いどおりに動かそうとするグラシエル。そんな彼の性格では、まともな結婚相手など見つからない。 困り果てた国王夫妻は、事情を説明したうえでエレノーラに婚約者になってくれるよう頼み、彼女は条件付きでその願いを引き受けていた。 それなのに、グラシエルは三年間支えてくれた婚約者を、自分から追い払ってしまった。 当然、両親は激怒する。 「お前は、我々がどれだけ頭を下げてエレノーラ嬢にお願いしたと思っている!」 ついには王宮から追い出され、王太子としての立場も、周囲からの手厚い待遇も失うグラシエル。 さらに、彼を愛しているはずだった女性まで、彼のもとを去ってしまい――。 自分を支えてくれる人間がいて当然だと思っていた王子は、ようやく自分の行いが招いた結果と向き合うことになる。 一方、ようやく面倒な婚約から解放されたエレノーラは、これからこそ自分の人生を歩もうとするのだった。

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小説を読もう2026/10/15
  • 現在の作品そうですか、婚約破棄ですか。あなたは何も知らないのですね