あらすじ
高校生になって平坦な日々を過ごす深見水月(みづき)**は、友人である咲凪(さな)から「彼氏ができた」という眩しい報告を受け、周囲の恋バナや自身の過去に思いを馳せる。
水月の心には、1年前に転校してしまった幼なじみ・純(じゅん)との思い出が、梅雨の雨や向日葵の日の記憶とともに今も深く根付いていた。中学までは一緒だったものの、距離が離れてしまい、連絡先すらわからないまま「友達以上、恋人未満」のまま終わってしまった初恋。後悔と純への募る思いを胸に抱えながらも、水月は咲凪の言葉に刺激され、少しずつ自分の気持ちと向き合い始める。
翌日の国語の授業で「自由」をテーマにした作文課題が出された際、水月は意を決して、純との思い出や、もし再会できたときにしたい理想のデート、そして今も変わらない純への真っ直ぐな恋心を自由な筆致で書き綴る。
誰に見せるわけでもない、だけど自分の中では決して色褪せない純への「好き」という気持ちを改めて確かめ、いつか会える日を夢見る水月の、甘酸っぱくも前向きな心情を描いた物語。