あらすじ
最強の一撃をただの一撃で終わらせるな。
ここで壮大なBGMが流れたら絶対かっこいい。
鎖に転生しどうにか人の姿を手に入れた男・咎人。
彼の夢は子供の頃に憧れた「かっこいい最強」を自分の人生で本気で実現すること。
圧倒的な力。禍々しい黒衣。最強の幹部たち。
だがそれだけでは完成しない。
静寂に響くピアノが何者かの登場を予感させる。
重厚な旋律がその一歩に威厳を与える。
そして曲が最高潮に達した瞬間、絶望的な戦況を一撃で覆す。
そう、憧れたあの名場面にはいつだって音楽があった。
華麗にピアノを弾きながら敵を待つためなら音の出ないピアノを用意し裏で別人に演奏させる。
実力は本物。演奏は他人。
こだわるのは観客からどう見えるか。
咎人「さあ、死力を尽くせ。希望を燃やせ。それを一蹴する我こそが、今宵、最も絵になる」
……まだだ。必殺技は曲がいちばん盛り上がってから。
目指すは最強の実力と最高の演奏を兼ね備えた組織。
誰もが畏れる幹部たちにも楽器の担当は持ってもらいます。
くだらないこだわりに誰より本気。
夢を笑われたなら笑っていた奴まで見惚れる自分になればいい。
これは世界を巻き込みながら自分の人生を最高の名場面に変えていく異世界転生ファンタジー。
最強の力も、壮大なBGMも、全てはカッコつけるために。