あらすじ

ダンジョンで落とした物は、数日かけて入口へ流れ着く。 剣も、財布も、捨てたはずの元カノとのペアリングも。 霞ヶ淵ダンジョン遺失物センターの窓口係・戸倉湊(20)には、落とし物に触れると「持ち主が落とした瞬間」が見える。 「ミノタウロスとの激闘中に紛失」と届け出た婚約指輪の持ち主は、スライムから全力で逃げ、おにぎりと間違えて指輪を投げていた。 探索者の見栄も嘘も黒歴史も、この窓口ではぜんぶお見通しだ。 深層へ回収に潜るときの武器は、保管期限が切れて持ち主の現れなかった落とし物たち。 落とし物の聖剣。落とし物の魔剣。なぜか左足しか届かないゴブリンの靴。 剣に触れれば、元の持ち主が最後に振るった一太刀が見える。その一太刀だけは、湊にも振れる。 借り物の伝説で、深層を斬り拓け。 けれど湊は、保管棚の最上段にある古いお守りにだけは、一度も触れたことがない。 子どもの頃、このダンジョンの入口で見つかった湊の首に、掛かっていたお守り。 触れれば、見えてしまうから。誰かが自分を手放した瞬間が。 そしてある夜、閉館後の投入口に、拾得日が「来週」の落とし物が届く――。 笑えて、少しだけ泣ける。ダンジョン遺失物センターお仕事ファンタジー、本日も窓口営業中。

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小説を読もう2026/10/15
  • 現在の作品ダンジョン遺失物担当の公務員、落とし物の伝説の剣を借りて深層で無双する~三か月前の落とし物は、S級聖剣でした~