あらすじ
「奴隷が主人に逆らうな」
処刑台に縛られた奴隷ケルムは、村を守る聖火を盗み、三十七人を死なせた罪で処刑されようとしていた。
だが、それは濡れ衣だった。
真犯人は、彼を家畜と呼び、鞭で打ち続けてきた奴隷監督官。
そして処刑の前夜、ケルムは死にかけた巫女から、目を合わせた相手を絶対服従させる《魔眼》を授かっていた。
「村の聖火を盗ませたのは誰だ?」
「……俺だ」
大勢の前で不正を自白し、奴隷の足元に跪く監督官。
それが、残酷な王国を揺るがす反逆の始まりだった。
ケルム自身は非力で、剣も魔法も得意ではない。
だが、絶対服従の魔眼と、敵の弱点を見抜く頭脳がある。
囚われの女剣士ニルダ。
獣人の少女ピリカ。
神殿に奪われた治癒術師の妹イーダ。
虐げられてきた者たちを解放し、仲間に迎え、彼女たちの力と自らの策略で強敵を打ち倒していく。
傲慢な貴族を没落させ、奴隷商を破滅させ、無敵を誇る騎士団を屈服させる。
だが、この世界には王よりも恐ろしい支配者がいる。
人間を生贄に捧げる神殿。
奴隷の犠牲によって成り立つ奇跡。
そして、人々の命を奪うことさえ「救済」と呼ぶ神。
――王が人を支配し、神が人の命を奪うのなら。
「今度は、俺がお前らに命令する番だ」
これは、最底辺の奴隷が仲間とともに、王と神に支配された世界を叩き壊す反逆の物語。
**跪くのは、もう俺たちじゃない。**