あらすじ
どこかのビルの一角にある民間通信指令センター——「8-Signal(エイトシグナル)」。
最新の大型モニタや情報デバイスがズラリと並ぶ近未来的なその空間は、たった二人——おっちょこちょいだが脅威的な記憶力を持つオペレーターの少年・宵街星凛(よいまち せり)と、その父親である頼れる係長の手によって運用されていた。
この指令センターのポリシーはただ一つ。
『AIには頼らない』。
街中に溢れる監視カメラの配置、過去の依頼データ、抜け道や協力者のリスト……すべてを星凛の頭脳と人間の目・耳・手だけで照合し、警察の手が届かない人々からの切実なSOSを、リアルタイムのナビゲーションで救い出していた。
そんなある夜。
8-Signalのモニターに、突如として警戒アラートが鳴り響く。
画面に映し出されたのは、血に染まったナイフを握り締め、警察の追跡から必死に逃走する一人の少年——星凛の幼馴染であり、数年前に姿を消していた親友・頬月未宙(ほおづき みそら)だった。
「人を……殺したんだ」
指名手配犯として追われる身となった未宙。
しかし、真面目で誰より優しい彼の無実を信じる星凛と係長は、8-Signalの「監視システムの死角」を駆使して彼を警察の目から密かに匿うことを決意する。
かくして、隠れ家となった8-Signalの地下で、未宙は陰の「3人目のオペレーター」として加入。
星凛の脅威的な暗記力と、未宙の超一流のデータ解析技術が合わさることで、8-Signalの人助けはさらなる精度を増していく。
日々の SOS を「人間の手」で解決していく傍らで、見え隠れする未宙の事件の真実。
なぜ親友は殺人犯にされたのか? 完璧すぎる罠の裏に潜む、この街の巨大な闇とは——?
ハイテクな指令室で繰り広げられる、泥臭くも温かい人間ドラマと、絆の物語が今、幕を開ける―――!