あらすじ
天秤学園では、入学した日に能力を「買う」。
新入生ひとりにつき一万ポイント。体育館で開かれるオークションで、炎も、瞬間移動も、怪力も、いちばん高い値をつけた者のものになる。
真壁湊が競り落としたのは、誰も手を挙げなかった能力ばかりだった。
雨を三分だけ止める。靴を濡らさない。落とした物の場所がわかる。
笑う同級生たちの手には、九千ポイントで買った炎があった。
けれど湊は、カタログの最後のページを読んでいた。
三日後の第一試験は、雨天決行。そして、そこには小さな一行が書かれていた。
買ったものの値段ではなく、使いどころで勝つ。能力オークションの頭脳戦。