あらすじ
死者の名前を食べる魔女、エルネ。
銀の皿に死者の魂を呼び出し、最後の言葉を届けたあと、その名前を食べる。
死者は輪廻へと還り、遺された者は悲しみから解放される。
ただし、代償がある。
死者との記憶も、失われてしまうのだ。
忘れることで救われる人がいる。
忘れずに生きることを選ぶ人もいる。
愛する子を失った母。
最後の言葉を交わせなかった恋人。
罪悪感から、忘れることを望む者。
さまざまな人々の願いを叶えるたび、魔女自身の記憶も少しずつ失われていく。
彼女はなぜ、死者の名前を食べ続けるのか。
そして、彼女を「お母さん」と呼ぶ、誰からも忘れられた銀髪の少年ノアは、いったい何者なのか。
これは、忘れることと、忘れずに生きること。
そのどちらにも、勇気が必要だと知る物語。